師匠の言葉

私たちは、大きな記憶装置と、イメージする能力を備えています。
人間だけが持っている素晴らしい能力ですよね。

その素晴らしい能力をきちんと使っていますか?
過去を引っ張り出して悔やみ、まだ来ていない未来を心配していませんか?
それではせっかくの能力の無駄使いです。
私たちは多くのことを記憶する力を持っています。

そして、いろいろなものをイメージする力も授かっています。

過去の出来事を記憶し、今に活かす。

イメージをすることで、危険を回避したり、夢を持ったりすることができます。

でも・・・

多くの人は、その素晴らしい能力を無駄に使っています。

過去の記憶を引っ張り出して腹を立てたり、悔やんだり。

今の状況から未来をイメージし、心配を膨らませています。

そして、そうしていることに、何の疑問も持っていません。

大脳の罠

全ての悩みも、病気も、脳で作り出されます。

私たちの多くは今この時より、
これから来るであろう時を真剣に考えています。
しかも、しばしば最悪の事態を想定し、その幻に怯えています。

過去や未来に出掛けたがる大脳を、
今この時に留めることは、健康や幸せの秘訣の一つです。
私たちの生きる力は、
恐れるほど、心配するほど、怒るほど、低下します。

恐れて、心配して、怒って、体の調子が良くなる人はいないのです。

にもかかわらず、平気で恐れますし、心配します。
病気の人は特に心配性になっています。

ちょっとした症状、検査数値の上下、医者の一言・・・

いつも気にかかっていませんか?

そして、もっと悪くなったらどうしよう、
と未来に頭が出掛けていませんか?

ほとんどの場合、描く未来は病気が治った姿ではなく、
もっと悪化した状態、最悪は死まで想定します。

現実には起こっていない出来事を大胆に予測し、怯えています。

体のことを心配するがために、余計に体にダメージを与えています
馬鹿げたことと、思いますよね。

でも・・・

きっと、あなたも例外ではないでしょう。

これは、大脳の自己保護が得意とする罠なのです。

記憶の罠

また、実に多くの人が、記憶の虜になっています。

あの時、あの人に、あんなことをされた。

何度も何度も、繰り返し記憶の箱の中から
嫌な出来事を取り出して、わざわざ苦しんでいます。

それは事実だったかも知れないが、もはや現実ではありません。
今ここで起きてはいないものです。

現実ではないものですから、対処のしようがありません。

自分から、自分の脳を使って、自分を苦しめているのです。

結果として脳の働きを悪くします。

苦しい思いをして、なお脳の働きを悪くして・・・

何の良いこともありません。

これもまた、大脳の自己保護が陥りやすい記憶の罠です。

記憶の虜にならないように気を付けましょう。

今この瞬間にこそ、あなたの能力を発揮できます!

自分の頭のなかを観察して、
いかに思いが、過去や未来に出かけているか気づいてください。

過去にも未来にも自分はいません。

自分がいるのは、今ここだけです。

心配も、後悔も、能力の無駄遣いなだけでなく、

そのことが生命力をそぎ取ることを知ってください。

病気や不運を呼び込みます。
自分の思いは、自分でコントロール出来るものです。

記憶する力、イメージする力、
せっかくの素晴らしい能力、自己保護の悪い癖に任せないで、
良い使い方をしましょう。
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