指や手首の使いすぎによって起こる腱鞘炎には、手首付近が痛むドケルバン病(ドゥケルバン症候群指)や、指が曲がらなくなるバネ指などがあります。
腱鞘炎とは?
骨と筋肉をつなげる腱を束ねる腱鞘(けんしょう)が炎症を起こす
腱(けん)は骨と筋肉をつなげる、繊維性の結合組織です。腱は腕から指まで束状に何本も通っており、腱のはたらきによって指の曲げ伸ばしが可能になります。そして複数の腱をおさめる形で、腱鞘が存在します。この腱鞘が何らかの理由で腫れと痛みを伴い、炎症を起こすことを「腱鞘炎」といいます。
腱鞘炎の原因は、手や指の慢性的な使いすぎ
手を握る、指を曲げ伸ばしするなどの動作に必要な腱鞘ですが、力のかかりすぎや手指の使いすぎによって炎症を起こします。腱鞘炎で外来を受診される患者さんの多くは、物書きや事務作業員など、日頃からよく手を使って作業される方々です。そして、そのような患者さんのほとんどは腱鞘炎だけでなく、肩こりや肘の痛みなどを併発していることが多いです。
なぜ朝(起床時)に腱鞘炎が痛むの?→理由は体がかたくなっているから
睡眠時は体も眠っている状態であるため、活動中に比べて体温が低く、血液循環も滞りがちであり、しかも長時間同じ体勢が続くことで体の組織もかたくなりやすいのです。体温上昇によって体内のタンパク質が変性し、筋肉の表面が動きやすくなりますが、逆に体温の降下によって筋肉の表面が動きにくくなります。体が冷えて筋肉が緊張している状態は、腱鞘炎の痛みを大きくする原因になります。そのため、起床時に腱鞘炎の痛みを強く感じるケースが見られるのです。
腱鞘炎の種類と特徴
ドケルバン病(ドゥケルバン症候群)
ドゥケルバン症候群とは、手首の親指側の腱と腱鞘に炎症が起こった状態です。手を広げたり親指を動かしたりすると、この腱鞘付近に疼痛(ズキズキとした痛み)が起こります。物を持つ、ペットボトルを開けるなどの手首を使う動作によって、痛みを感じることがあります。
バネ指
バネ指とは、腱鞘炎が指の付け根に起こり、進行することで発生する症状です。指の付け根(第三関節)は負荷がかかりやすいため腱鞘炎になりやすく、さらに腱鞘炎が進行すると指がピンと伸びた状態になり、悪化すると指が曲がらなくなる可能性もあります。
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