低体温について

 

 

 

 低体温という言葉自体は、よく知られていると思います。それは、単に体温が低いことだと思っておられるかもしれませんが、正確ではありませんね。

寒い季節に体が冷えると調子悪いのですが、よく原因が分からないという人は、低体温が原因の一つになっている可能性があるのですね。

 

 そもそも、本人が「自分の調子が悪いのは低体温のせいだ」と自覚している人は非常に少ないのですね。

人間の体温は、36.5度のプラスマイナス1度が正常値とされていて、下は35.5度から上は37.5度の間であれば正常ということになります。

 

 しかし、体温は人それぞれですから、体温計で測っていても、低体温であることに気付くのは難しい面があります。

体温計そのものの癖もあるので、ある体温計で測ると36度なのに、別の体温計で測ると37度ということもあります。ですから、低体温症は数字ではなかなか分かりません。

 

 体のどの部分を測るかで、温度が違うということもあります。体の中の温度と皮膚の温度は違います。「風邪をひいて熱が出た」という時の体温は、皮膚の温度を指して言っているわけですが、病気と関連してくる体温とは、体の芯の部分の温度なのです。これを、「深部体温」と呼びます。

 

 鼻から喉にかけてチューブを通し、胃袋まで入れてその温度を測ったり、あるいは、肛門の方からチューブを入れて直腸の温度を測ったりします。いずれも深部体温を測っているわけですが、一般的には、深部体温を測ることはありません。

 

◆深部体温低下で臓器の機能不全

 

 

 低体温の怖さは、低体温が原因で病気になっていることに本人が気付いていないことです。

病院に行って血液検査をし、心電図をとって、いろいろ調べてみても、体調の悪さの原因が分からない、そんな時は、低体温を疑ってほしいと思います。

 

 冷たい水に手を入れると、冷たく感じますが、だんだんその感覚に慣れてしまいます。

ところが、水から手を出すと、指の動きは悪くなっている。低体温の問題は、これと似ています。体の中で低体温になると、肺、心臓、肝臓、腎臓などの機能が低下してしまい、知らず知らずのうちに体の中のバランスが悪くなり、臓器の機能不全を引き起こすのです。

 

 低体温は、免疫機能の観点からも問題です。体の中で一番大切なのは、毒物を解毒して代謝することです。そのためには酵素の働きが重要ですが、低体温によって酵素の働きが低下してしまうのです。

ばい菌が入ってきても、それをやっつける力、分解してなくしてしまう力が衰えてしまいますので、免疫力が落ちて、病気にかかりやすくなります。

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