冷え性は女性だけではない⁉︎
「冷え性」と聞くと、女性特有のものだと思われがちですが、男性でも冷えはあります。
構成労働省が平成25年の国民生活基礎調査で行った
手足の冷えでは、男女別総数で女性が32.6% 男性が15.3%でした。
高齢者(60代以降)でその数が倍に上がっています。
30〜40代女性では20.2〜21.3%と男性総数よりもやはり多いです。
ただ、これはあくまで自覚のある「冷え性」の話です。
自覚のない「冷え」がじつは危ない!
「冷え」と「冷え性」は違う
「冷え性」とは、手足や下腹部など身体の冷えが自覚される症状のことをいいます。
「冷え」とは、東洋医学の病気の原因となる「寒邪」を指します。
足がほてっていても、じつは冷えていていることもあります。
しかも、それを自覚できない状態になっていることがあります。
つまり冷えと冷え性は違うのですね。
身体がほてっていても実は冷えている!
体が変に火照る時は要注意です。
ではどのような時に自覚できないのでしょうか。
それは体がのぼせている時です。
体は冷えているのに妙にほてったりすることはありませんか?
足元が冷たく、上半身がぽーっと熱くなって赤らんだのぼせの状態を「冷えのぼせ」と言います。
また、怒ったりして頭に血が上ったときは精神的な冷えの状態にもなります。
こちらは「のぼせ冷え」と言います。
この冷えによって働きにくくなると以下ことが起きやすくなります。
・血行不良からむくみや足がつりやすくなる
・腸が動きにくくなり、消化不良や便秘しやすくなる
・免疫力低下
・疲れやすい、疲れがとれにくい
・気の流れが狂う
・夏でも足元を寒がるようになる
こういった症状を引き金に、心筋梗塞やリンパ浮腫など血管の病に発展することもあります。
ちなみに、病院にくる患者さんはやはり、足元の冷えている方が多く、寒い日でも足がほてっていて上半身だけ布団をかけている方も見かけました。
上半身と下半身では体温が違う
サーモグラフィーで身体の皮膚温度を見てみると、
例外なく足元が冷えています。
心臓付近は37度前後、足元は31度以下となります
。
冷えをセルフチェックしてみよう!
冷え性は女性に多いですが、冷えに性別は関係ありません。まず、以下のチェック項目で自分が「冷え」状態か簡単にみてみましょう。
□ほてりやすい(上半身、とくに顔が赤くなって汗がでやすい)
□暑がり
□直射日光がニガテ
□熱い風呂が好き
□冷暖房の効いた部屋に入ると具合が悪くなる
□丼ものや麺類を食べると、鼻水が出る
※寒がりな人、汗がでない人はより強い冷えを抱えていると思ってください。
さて、体が実際に冷えているかどうか、チェックできたかと思います。
次に冷えることで具体的にどのようなことが起こるのかについて見ていきましょう。
冷えることで体内に古血が溜まる
血液(赤血球)は脾臓というところで120日ごとに古くなった赤血球を壊して新しい赤血球と入れ替えられます。
身体が冷えることで循環が悪くなるとこの働きも低下してしまい、古血や老廃物、疲労物質が身体の外に出て行かなくなります。
古い血液は酸素を運ぶ量が少なくなるので、身体の細胞へ酸素を送ることが難しくなって細胞の働きが低下したり、老化が早くなります。
老化しやすい体になるだけではありません。
低体温になり、冷えると免疫力も下がりガン細胞が喜ぶ体質になる・・とはよく言ったものですが、
実際にどのようにして僕が冷えを乗り越えることができたかについてお伝えしたいと思います。
私が実践して効果を感じられた冷え対策
今日から冷えとりを始めましょう!
その1 足元を徹底的に温める
冷えとりは誰でも簡単に始められます。
その方法は
「足元を温める」
です。
まずは、自宅にある靴下を重ね履きしてみましょう。
本格的にするのであれば、天然素材の物を履かれるのが一番いいですが、
化繊のものでの何枚か重ねて過ごしているうちに冷えがあることが自覚できるようになってきます。
合言葉は「頭寒足熱」
「頭は冷やして、足元は温める」という意味です。
足元は一年中温めます。
・涼しい季節、寒い季節は、膝から下・背中の下部をよく温めます。
頭・首・手首は一年中冷やします。
2 常に下半身を温める
私たちの身体はいつも少しずつですが、身体から毒を出すことで病気になるのを防いでいます。
そして、皮膚の表面からでも毒出しをしているので、皮膚呼吸を妨げないようなゆったりした服装が好ましいです。
真夏でも基本的に靴下は重ね履きをして足元を冷やさないようにします。
秋や冬に体調を崩しやすいのは、夏の冷えが原因です。
どんな素材を使えばいい?オススメの天然素材
肌には天然素材が優しい
オススメの天然素材としては、
・綿→毒を吸う(湿りやすい)、洗濯が楽
・絹→保湿性に優れ、排毒作用が強い
・毛→湿気を外に出す作用があり、保湿性に優れている
・麻
天然素材では体内の毒を吸い取ってくれます。
化繊では毒出しができません。
手元に天然素材がない間だけ使用し、手に入り次第変えていくことをおすすめします。
重ね履きの順番
足は身体の毒がよく出る部位の一つです。
足の裏は汗腺が発達していて、1日コップいっぱいくらいの汗が出ています。
内臓と密接なつながりがあり、冷え、食べ過ぎの毒を多く排出しているからです。
靴下が湿っぽくなって冷たく感じたらこまめに取り替えて、いつも足元を温かくするように心がけましょう。
湿り具合が強い人は毛にすると快適です。
3 季節のオーガニック野菜を摂ることで冷え改善につながる
食べ過ぎは万病のもと。食べ過ぎは冷えにも関わっています。
冷えによって消化器の調子が悪くなると、食欲度合いが狂ってドカ食いしたくなります!
これによってますます身体に毒を溜め込むことになるので、腹八分目を心がけてください。
そして、身体を温める食べ物を中心にした食事を心がけましょう。
また農薬や化学物質は陰性に位置付けられています。
できる限り自然栽培や有機で作られた自然なものを食べて体を温めましょう。
4 冷やす性質のものは食べないか、陽性のものと一緒に食べる
ちなみに、生野菜や果物は身体を冷やすので、冷やす性質のものを緩和する醤油や味噌をつけて、食べてください。
ただし、加熱食品、温めたものばかり食べていると身体が怠けてしまうこともあるので、冷やすものが全体の4%程度入っているものを摂るようにすると身体が引き締まります。
農薬や化学肥料の使われていないオーガニックな野菜を食べられる方がより一層美味しく効果を実感できます。
温めるもの
・地面の下に生えるもの…根菜類(ゴボウ、大根、人参など)、イモ類
・水面下に生えるもの…海藻類(昆布、ワカメ、海苔)
・干したもの…乾燥野菜、干し魚、干しきのこ
・発酵食品…味噌、醤油、酢、納豆、麹漬け、ヨーグルト
・塩を加えたもの…塩漬けや味噌漬けにした野菜
・精白していないもの…玄米、玄麦、粟、ひえ、天然塩、粗糖、天然生はちみつ、
冷やすもの
・人工的に精製したもの…白米、精製食品、白砂糖、精製塩、マーガリン、人工甘味料、化学調味料、防腐保存料
・地面の上に出ている植物…葉っぱ類、果物類(醤油や味噌を少しつけると良い)
・嗜好品…酒、たばこ、お菓子、アイス、清涼飲料水、医薬品、サプリメント
・熱を加えて冷やす性質のもの…牛乳
5 玄米を食べる
僕自身も実践していますが、靴下の重ね履きや半身浴以外に白米を玄米に変えていきました。
白米はお米本来の栄養素を削ぎ落とし、糖質だけになったものです。
確かにホクホクに炊いた真っ白のごはんは美味しいのですが、栄養が削ぎ落とされた糖質だけになったものを食べ過ぎるのは、糖尿病などの原因になります。
無農薬の玄米を基礎にすることで体が整うはずです。
玄米には糖質だけでなく、ミネラルや多くの栄養素が詰まっており、しっかり噛んで食べることでほんのり甘みが出てきます。
玄米は確かに固くてあまり食べにくいです。
僕は白米1合に対して0.5合ずつ混ぜて炊くようにしています。
玄米のパサパサした感じがなく、美味しく食べられます。
他にも時間はかかりますが、酵素玄米という玄米をもちもちにして食べられる方法もあります。
冷えとりを実践して驚いた効果
熱が一晩で下がった⁉︎
これは僕自身の体験ですが、冷えとりを始めて半年が経つ頃に、39度の熱が出たことがありました。
次の日にどうしても行かないといけない仕事があり、なんとか熱を下げる方法はないかと思い、半身浴を41度と熱めにして入りました。
本当は40度以下で38〜37度のぬるめのお湯にゆっくり浸かって毒出しをするべきなのですが、
この時は早く毒出したかったのであえて熱めのお風呂に10分程度はいりました。
しんどくて倒れそうになりましたが、お風呂から出てすぐ寝るともの凄く汗が出て、翌朝には36度の平熱まで下がってすっきりしていました。
これは裏技なので、どうしても時以外はあまりおすすめしませんが、毒を出すことは心身ともに健やかに過ごすために非常に大切だということがわかった瞬間です。
何より冷えとりをしているだけでとても体調が良くなりましたのでぜひ今回お伝えしたことをあなたも実践していただければ幸いです。
広島市西区整体 大元気整体