側弯症とは?
背骨は本来、正面から見て真っ直ぐなのが正常です。これが側方(左右)に曲がってしまった状態の事を側弯症と言います。
側弯症は、特別な原因なく発症する特発性側彎、生まれつき背骨が曲がっている先天性側彎、他の病気に伴って起こる病原性(症候性)側彎に分けられ、思春期の特に女児に発症する思春期特発性側彎が最も多く見られます。
オリンピックでの活躍が記憶に新しいウサイン・ボルト選手も側弯症であると言われています。
原因不明に発症する特発性側彎は、特に思春期の女児に多く見られます.
無症状であることも多く、大人になってから側弯症に気が付くこともありますが、我が国では、小中学校の健康診断などで、お辞儀をして左右の肩や肋骨の高さの違いから背骨の彎曲を調べる「モアレテスト」という簡便な検査を取り入れることで早期発見できます。
側彎は成長に伴って進行することが多く、女性の場合、容姿の問題にもなるため早期発見・早期治療が重要です
側彎症は、「コブ角」と言う彎曲の角度を指標に治療していきます。
軽度な側彎の場合は、定期的な検査で経過観察を行います。側弯症のお子様をお持ちのご両親から、リハビリなどで改善できないものかと相談を受ける事があります。筋肉の緊張を緩めたり、背骨の柔軟性を改善することで腰痛などが楽になることはありますが、残念ながら側彎自体を治療することは難しいと言われています。
軽度~中程度の側弯症の治療について教えて。
軽度~中程度の側弯の場合や、進行の可能性が高い側弯症の患者様には、装具療法を選択します。
脇の下からお尻まで覆う大きなコルセットを用いて、側彎の進行を防ぐとともに、彎曲の矯正を行います。大きく、比較的硬いコルセットを用いるので窮屈な上、お風呂の時など以外は、ほぼ一日中装着していなければならないため、嫌がられる患者様も多く見られます。一般的には成長が完全に止まるまで継続して装具を装着します。治療効果は確かですが、完全に側彎を矯正することは難しいとされています。
中程度~重度の側弯症の治療について教えて。
中程度~重度の側彎の場合は手術療法が検討されます。
重度の側彎では腰痛以外にも、神経が圧迫されることで下肢に症状が出現したり、内臓が圧迫され消化器や呼吸器障害などの異常が出現することもあります。症状や背骨の状態に応じて、変形した骨を削り、神経の圧迫を取り除く、「除圧術」や、自らの骨や金属を用いて背骨を矯正・固定する「固定術」という術式などが行われます。
背骨が曲がってしまう病気に脊柱側彎症(せきちゅうそくわんしょう)という病気があります。
多くは女性、特に思春期頃に発症し、成長に伴い背骨が曲がっていくのですが、基本的に無症状のため気が付かないことも多く、大人になってから肩の高さの違いなどで初めて気が付くこともあります。
彎曲が強くなると、背中や腰の痛みを引き起こしたり、内臓が圧迫され、呼吸器や消化器などに異常をきたす事もあります。彎曲が比較的軽度の場合はコルセットなどの装具で矯正を行います
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