甲状腺の病気
甲状腺の病気は、女性にとても多い病気です。
月経異常、流産の原因になることも多く、女性にとっては注意したい病気です。
甲状腺の病気を大きく分けると、①甲状腺全体がびまん性に腫大してくるバセドウ病と橋本病、②しこりが触れる良性の濾胞腺腫(ろほうせんしゅ)、腺腫様(せんしゅよう)甲状腺腫、③甲状腺がんの3つがあります。
【バセドウ病】
バセドウ病は、代表的な甲状腺機能亢進症の病気で、20~30代の比較的若い女性によく起こります。
甲状腺がびまん性に腫大し、甲状腺ホルモンが多く分泌される結果、体温が高く、暑がり、やせる、脈が速くなる、下痢気味、落ち着きがない、情緒不安定などの機能亢進症状が現れます。月経不順や流産から、発見されることもあります。一部の人では眼球突出が起こります。
バセドウ病の原因は、自己免疫機序の異常によって、甲状腺刺激ホルモンの受容体に対する抗体ができ、それが甲状腺を刺激するためにホルモンが多く分泌されることによります。
【橋本病(慢性甲状腺炎)】
橋本病は、最も頻度の高い甲状腺の病気で、潜在性の場合を含めると40歳以上の女性では10人に1人はいるといわれ、40~50歳代の女性に多い病気です。
橋本病も、バセドウ病と同じく、自己免疫疾患のひとつですが、甲状腺機能は正常な場合がほとんどで、一部の人のみ機能が低下します。甲状腺は腫大することが多いのですが、一部に萎縮性甲状腺炎と呼ばれ、甲状腺は腫れず、逆に萎縮して機能が低下してしまう場合もあります。
機能が低下する症状としては、体温が低く、寒がり、月経不順、乾燥肌、太る、むくむ、脈が遅い、便秘、動作が鈍い、無気力感、気分がふさぐ、眠くなるなど、さまざまな症状が多く、ほかの病気と間違われることもあります
【甲状腺の結節性病変】
甲状腺のしこりには、良性と悪性のがんがあります。
良性の病気には、濾胞腺腫(ろほうせんしゅ)と腺腫様(せんしゅよう)甲状腺腫という病気が考えられます。
悪性(甲状腺がん)では、乳頭がん、濾胞(ろほう)がん、未分化がん、髄様(ずいよう)がんなどがあります。甲状腺がんは、乳頭がんがほとんどで、40~60歳の女性に多い病気です。
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