そもそも健康寿命とはどういったものなのでしょうか。平均寿命との違いや、数値、算出方法などをお伝えしていきましょう。
平均寿命と健康寿命
平均寿命は「人が亡くなる年齢」の平均値です。その中には、大きな病気をした人もいれば、認知症などで長く療養した人も含まれています。一方、健康寿命とは、世界保健機関(WHO)が2000年に提唱した概念であり、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。後ほど詳しく説明しますが、厚生労働省が定めた算定プログラムに基づいてデータが収集され、健康寿命が算出されています。
平均寿命と健康寿命の差が示すのは、何らかの治療や介護を要したり、健康面の不具合から生活に支障が出たりしている期間ということになります。つまり、「健康ではない=不健康」な期間ということです。
数値の年別推移(男女)
2010年の厚生労働省の調査によると、男女ともに、2001年から2010年までの平均寿命の延びに比べて、健康寿命の延びの方が小さいという結果が出ています。
平均寿命は2013年以降も延びていくことが予測されています。今後も平均寿命の延びに比べて健康寿命の延びが少ないということは、それだけ不健康な期間が増えるということを意味します。個人の生活の質の低下だけではなく、家族の負担や、社会的な負担を減らすためにも、健康寿命を延ばすことが必要とされています。
健康寿命の算定プログラム
国民の健康寿命を算出するために用いられているのが、健康寿命の算定プログラムです。健康寿命を正確に調べるためには、人が生まれてから亡くなるまで約100年間の調査を行うことになりますが、この調査を国民全員に行うことは現実的ではありません。そのため目的や測定方法を定めて、現時点で得られるデータを使って仮説的に算定します。年齢や性別といった基礎的なデータ及び、質問紙を用いた自己申告型のデータを収集して算定を行っています。
都道府県別の健康寿命
2015年の都道府県別の健康寿命ランキングでは、男女ともに第1位は山梨県で男性が72.52歳、女性が75.78歳という結果となっています。2010年の調査では、男性は愛知県、女性は静岡県で、山梨県は男性が第5位、女性が第12位でしたので、大きく順位を上げたことになります。一方、ワースト1位は男性が徳島県の69.5歳、女性が大阪の72.49歳でした。
世界では英語ではなんて呼ばれているの?
健康寿命の定義はWHOが提唱したものですから、もちろん海外でも用いられています。英語ではHealth expectancyあるいは、Healthy life expectancyという表現が用いられているようです。ちなみに、WHOの発表によると、2015年の世界全体の平均健康寿命は63.1歳でした。
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