つらい肩こりの症状。睡眠時の姿勢を作る枕と肩こりの関係性
10人に1人が自覚症状を持つといわれる「肩こり」。そのほとんどがつらい症状に悩んでいます。
多くの人の悩みの種である「肩こり」に、実は睡眠時の姿勢が大きく関係していたことはご存知でしょうか。
「肩こり」の原因の一つは枕にある?
皆さんが悩んでいる「肩こり」の原因、それは神経が筋肉疲労や傷を察知して、脳に信号を送った時に感じる違和感なのです。いわゆる「コリ」と呼ばれる状態です。
人間は身体に対して重すぎる頭を支えているために、つねに微妙なバランスを取り続けていなければなりません。そして「肩こり」や腰痛は、そのバランスが崩れたときに起こります。
現代人はオフィスワークでのパソコンや日常的なスマホ・携帯電話の使用、自宅でのパソコンやテレビ、さらにはゲーム機などに囲まれ、身体を動かさずに同じ姿勢で長時間過ごすことが増えています。一方、家事や育児など、毎日の忙しさの中で慢性的な運動不足なども重なり、知らないうちに“筋緊張状態”が続いているのです。これによる血流の悪化は、筋肉に疲労物質をたまりやすくし、伸ばされ続けた筋肉は細かく傷ついている可能性があります。
引き起こされた深刻な「肩こり」。その解消法はいろいろ。痛み止めをはじめ、マッサージや指圧グッズ、温湿布の使用などがありますが、どれをとってもその場しのぎと言わざるを得ません。なぜなら日常の中で慢性的に発生している“筋緊張状態”が解消されていないためです。
では、「肩こり」からの根本的な脱却には何が必要なのでしょうか。その大きな要因の1つに「肩甲骨の挙動を確保する」ことが注目されています。
肩甲骨が外側に開き、肩が前に出て、背中が丸まる……典型的な猫背の状態になると上部僧帽筋に負担が加わり「肩こり」を引き起こします。逆にいえば、肩甲骨を内側に閉じることで姿勢も整い、現代人の抱える「肩こり」も起きにくくなるのです。
それでは寝ている時の姿勢はどうでしょうか。人生の3分1を占める睡眠時も肩甲骨は外側に開いた状態になっていたことがわかりました。人にもよりますが、一般的な枕を使用している場合、頭部・頸部と敷ふとんの間にすき間ができてしまい、それが肩甲骨を外側に開いた状態にしていたのです。つまり寝ている間も「肩こり」の原因を作っていたといえます。寝ている間も正しい姿勢を保つことは重要です
「肩こり」が日常生活に及ぼす影響とは?
「肩こり」の4大原因として、同じ姿勢・眼精疲労・運動不足・ストレスがあげられます。これらは多忙を極める現代人の日常では避けては通れないもの。だからこそ、生活にも健康にも大きな影響を及ぼすと考えられます。また、頭の重さは5〜6キロ程度。欧米人に比べ日本人は頭が大きく、首から肩の骨格が華奢で筋肉も弱いために「肩こり」を起こしやすい体型です。
解消されない「コリ」はやがて痛みに変化していき、生活に支障をきたすことにもなりかねません。また最近では「肩こり」が血圧にも深く関係しているというデータが発表されたことで、一層「肩こり」対策が注目されています。これまでは低血圧の人に「肩こり」が多く見られるとされていましたが、実は高血圧の人にも「肩こり」が多いことがわかりました。低血圧も高血圧もストレスや血流の悪化が原因に挙げられます。症状に違いはあっても、その原因の中で「肩こり」が引き金になり、さらに「肩こり」が症状を悪化させているとも言えます。
肩こりの症状を緩和するために。入眠前にできること
スッキリした朝を迎えるためにも、入眠前の「肩こり」緩和が一番! そこで、簡単なエクササイズをご紹介しましょう。名付けて『肩甲骨ストレッチ』です。
このエクササイズで肩甲骨を「肩こり」になりにくい位置にキープしましょう。肩まわりの血行も良くなり、さらに良い姿勢づくりにも役立ちますので、ぜひお試しください。
肩甲骨の挙動と可動域を確保するために…
1 イスなどに浅く腰かけ、背筋を伸ばします。
2 胸を開くように両腕を開き、ひじを肩の高さまで上げます。ひじは直角に曲げ、手指は上に伸ばしましょう。
3 その状態から、手のひらが内に向くように腕を上げ、手のひらが外に向くように腕を下げる……この動作を10往復ほど続けます。
広島市西区整体 大元気整体院