「よく噛んで食べなさい」。子供の頃、何度も言われた記憶がありませんか?でも、よく噛んで食べると、実際にどんないい効果があるのか、詳しく知っている人は多くないかもしれません。
よく噛んで食べることは、子供の発達を助けるためにもとても重要なことです。今回は、よく噛むことで得られる効果についてまとめました。
消化を助け、肥満を防ぐ
現代の子供たちは、昔に比べてよく噛まなくなっていると言われます。
具体的に見てみると、日本人の戦前の食事時間の平均は22分でした。ところが現代では食事時間の平均は11分。噛む回数は半分になっているそうです。雑穀やイモ、根菜などの和食中心の食事から、パンやハンバーグ、カレーなどの軟らかいもの中心の食事へ移行してきたことが原因でしょう。
さて、よく噛むことの一番分かりやすい効果は、食べ物の消化を助けることです。口の中で細かく食べ物を噛み砕くことで消化しやすくなり、胃腸の負担を軽くします。よく噛まずに早く食べてしまう子は、ついつい食べ過ぎて肥満になりやすくなります。しかし、ゆっくりよく噛むことで満腹中枢が刺激され、「お腹がいっぱいになった」という満足感が得られます。よく噛むことで、体にとって必要な食事量で満足できるようになり、肥満予防に役立ちます。
脳が発達する
よく噛むことは、記憶力の向上と認知症の予防に効果的だといわれます。よく噛むことで脳の血流も増え、脳が活性化します。子供の脳の発達にも良い影響があります。
物を噛むことでストレスを解消する働きもあり、情緒が安定する効果も期待できます。
虫歯を防ぐ
よく噛むと唾液がたくさん出ます。唾液は食べ物の消化を助けるのはもちろん、虫歯を予防する効果もあるのです。唾液には虫歯菌が作る酸を薄める働きがあり、歯を再石灰化させる効果もあります。
唾液は口の中を綺麗にする効果があり、歯周病予防にもなります。また、硬いものを噛むと歯茎のマッサージにもなり、血行を良くする効果も期待できます。
ただし、よく噛むことが良いからといって、だらだら食べ続けたり、間食を頻繁に取ると虫歯になるので気を付けましょう。
歯並びが良くなる
子供は、噛むことで顎の筋肉が鍛えられ、顎の骨が広がっていきます。軟らかい食べ物ばかり食べていると顎が十分に発達せず、永久歯が収まるスペースが不足してしまいます。乳歯が隙間なく並んでいるような場合は要注意です。噛む力が弱いままだと、永久歯に生え変わる時期に歯並びが悪くなってしまうことが考えられます。
よく噛む習慣をつけて、顎の発達を促しましょう。
おやつや食事に噛みごたえのあるものを取り入れよう
現在の日本の子供たちは、硬いものを食べる機会が昔に比べてずっと減っています。子供がよく噛む習慣を身につけるために、意識して硬い、噛みごたえのある食べ物をおやつや食事に取り入れましょう。
例えばごぼうやレンコンなどの根菜類、小松菜や春菊、大豆や枝豆、干し芋などです。麦などの雑穀、高野豆腐などの乾物も取り入れたいものです。
おやつならりんごや梨などの果物、アーモンド小魚、塩昆布、大学いも、ドライフルーツなどもおすすめです。
お子さんが噛むのに慣れていないなら、食事中1品だけでも、噛みごたえのあるおかずを取り入れ、少しずつ慣らしていきましょう。
お子さんの健康な歯と発達のために、習慣づけることが大切です。
広島西区整体院 大元気整体院